教師用p.9 放射線の透過力 ↑前のページへもどる

 放射線の種類によってどれくらい透過力があるか、具体的な数値は次の通りです。空気中や人体中の「透過力」も問題です。下の図で、問題なのは、ガンマ線や中性子線は、人体を通り抜けますが、人体の60%は水分ですから、中性子線でも人体を通り抜けるときには減衰します。減衰するということは、そこの細胞・分子に放射線が衝突して、そこでエネルギーを失うということですから、あたった物質は分子レベルで傷つくのです。

 

 放射線の透過力についての説明で気づくことは、@:アルファ線やベータ線を出す放射性物質が体内に入った場合はとても危険だということ。これは説明にもあります。それならば、どういう物質がアルファ線やベータ線を出すかということも、知っておいた方がいいでしょう。
A:より問題なことは、アルファ線やベータ線しか出さない放射性物質が身体の中に入ってしまった場合、身体の表面から放射線検知器をあてても簡単には検知されないということです。
ストロンチウム90とか、プルトニウムとか、体内に取り込まれると、身体の外から検知器をあてても、わかりません。内部被ばくしないように、体内に取り込まないように用心することが大切です。

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