p.11-3 放射線のリスクと生活習慣因子のリスク | ↑前のページへもどる |
放射線のリスクと生活習慣因子のリスクを比較することの誤り。 1, 放射線被ばくと生活習慣因子のリスクはお互いに加算されたり、作用し合ったりして増強する可能性があります。例えば喫煙や飲酒をしている人が被ばくすればと、喫煙、飲酒のリスクに被ばくのリスクが加わったり、お互いに作用を増強し合ったりします。 2,最近の国立がんセンターの資料では“野菜不足と全がんの発症率には関係は見られない“というデータが示されています()。 3,100mSv未満の被ばくでがんのリスクは検出困難と書いてありますが、2012年以後信頼性の高い大規模な調査が行われ、数mSvで発がんリスクが有意に増加し、線量に比例して増加することを示した論文が多数発表されています。 4,放射線は線量計である程度正確に測れますが,運動不足や野菜不足,高塩分等はアンケート調査によるもので主観が入りやすく、放射線の定量性に比べられるものではありません。 5,発がんのメカニズムが放射線ほどよく研究されているものはありません。放射線は身体の設計図であるDNAに正しくなおしにくい傷をつけ、間違えた修復から変異が起き、それが発がんの引き金になるということが判っています。運動不足、肥満や痩せ等がほんとうに発がんの原因になるのか、なるとすればどうしてなのかわかっていません。 6,国連科学委員会(UNSCEAR),世界保健機構(WHO),国際原子力機関(IAEA)等は放射線は浴びる線量が同じであれば,それをゆっくり浴びても一度に浴びてもリスクは変わらないという考え方をとっています。ICRPのみは長期に亘って被ばくすると同じ線量でもリスクは1/2になると主張しています。そしてこの表に示された発がん率はICRPの評価ですから,他の機関の計算の1/2になっており、過小評価です。 |
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