生徒用 p.15 医療分野 <診断:PET検査>
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  PET検査 すなわち:Positron Emission Tomography
グルコース(ブドウ糖)の分子の一部に放射性アイソトープを組み込んだトレーサーと呼ばれる物質を点滴で体内に注入し、がん細胞が活発にそれらブドウ糖を集める性質を利用して、ガンマ線検出器でその場所を特定する。ガンの早期発見に有効とされている。現在、国内では数10カ所の病院などで、この検査を受けることが出来、一部健康保険も適用されることになったため検査機関は増えている。
 しかし、放射性アイソトープを供給するために、1台数億円はするサイクロトロンが必要である上、検査機器も高額で、受診料負担は10数万円にのぼる。集客のために夫婦割引や、旅行パックやゴルフパックに組み込んだりするサービスや、中国など近隣諸国の富裕層を狙った日本ツアーに組み込まれたパックも発売されているという、問題の多い高額医療である。
 放射線被ばく量は大きく、PETとCTを一体化したPET/CT装置を用いた検査が標準的だが、1回の検査における放射線被曝は23〜26 mSvにのぼり、低レベル放射性廃棄物もだされる。
 リスクとベネフィット、さらにはコストとベネフィットをしっかり吟味して考えた方がよい。

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