教員用 p.3   放射線が身の回りに存在すること
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 生徒用p.17〜18の注と同じ
 この記述は、放射線がいかにも環境中に大量に存在していて、害がなく、しかし、目に見えないのでよく知られていない、そのようなものとして考えられているような表現である。はたして、普通の中学生・高校生が日常生活において「放射線に慣れ親しむ」必要があるのだろうか。むしろ、日常生活においては、健康を阻害し、有害であるはずで、避けるべきものであるはずだ。
 何故、文科省が中学生・高校生たちに放射線に慣れ親しんでほしいのかといえば、原子力開発を推進するために、放射線への恐怖を取り除き、放射線を「日常のこと」として受容して、原子力への理解を深める、という理由以外にはあり得ない。
 しかし、福島原発事故以来、たしかに放射線は「身近なモノ」になった。福島原発からまき散らされた放射能により、東日本のほとんどの地域で放射能は「身近」になってしまった。そのような状況の中で、「放射線や放射性物質に対する理解」はどのようにあるべきか。それは当然、放射線・放射性物質の危険はどのようなもので、被ばくを避けるためにはどうしたらよいかということを知るためであるべきだと思われる。

 

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