生徒用p.11 放射線を受けると、どうなるの? ↑前のページへもどる

 「・・・こうした放射線の影響を受けた方々の調査から、どのくらいの量を受けると人体にどのような影響があり、どのくらいの量までなら心配しなくてよいのかが次第にわかってきています。」という記述がありますが、広島・長崎の被爆者の調査では、原爆投下直後の爆発による直接の放射能の影響だけが調査され、その後の長期にわたる内部被ばくについては、ほとんど調査がされていないといわれています。
   澤田昭二氏の論文はこちら:

 また、私たちが過去のデータを集めて調べたところによると、世界には この地図 に示すように、おびただしい数の放射線被ばく事故が起こっています。しかしそのほとんどが軍事機密や国家利権などの壁にはばまれて、事故の概要をはじめ、詳細なデータはほとんど知られていません。
 つまり、原子力や放射線にかかわる事故は、まさに軍事機密であり、国家にとって莫大な利権のからむ重要な機密事項なのです。ですから、放射線による人体への影響に関しては、ほとんど研究が進められていない、というよりむしろ研究が阻害、ないしは機密にされていると言ってもいいかもしれません。
 また、「どのくらいの量までなら心配しなくてよいのかが次第にわかってきています。」という言い方は、放射線にはこれ以下なら安全ですという、いわゆる 「しきい値」があるというような言い方ですが、放射線には「これ以下なら安全」という考え方は、 ICRP(国際放射線防護委員会)をはじめ国際的な様々な機関の考え方にもありません。 放射線被ばくには「しきい値」はありません。
 放射線被ばくによる人体への影響は今でもわからないことが多いのです。

 詳しくは教師用p.●●のコメント参照。

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