生徒用p.9 コラムA 放射性物質を取り出した人 ↑前のページへもどる

キュリー夫人のラジウム発見は、偉大な業績です。放射線や放射性物質の発見の歴史は人類に大きな飛躍をもたらしました。しかし、その発見の影には、発見に関わった人たちの被ばく被害があったことも、事実として忘れてはならないことです。最初から放射線の害がわかっていたら、もうすこし歴史の道筋は変わっていたかもしれません。もっとも、当時の科学者たちはもし害だとわかっていても、そんなことを意に介したりしなかったかもしれません。
 Wikipediaによると、キュリー夫人の実験室や、書籍などの遺品からも、未だに強い放射線が検出されるとのことです。発見家たち本人の被ばくはどれほどになったでしょうか。キュリー夫人は晩年、放射線被ばくによってよく引き起こされる、再生不良性貧血に苦しめられたそうです。
現在の私たちは、そうした放射線の功罪を知っているはずですから、放射性物質をできる限り避ける暮らしを考える必要があります。


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