生徒用p.6-1
食品中の放射性物質の暫定規制値
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暫定規制値というのは、非常事態におけるあくまで緊急避難的な対応として定められた値です。福島原発事故直後の2011年3月25日、内閣府の第373回食品安全委員会で、中川恵一:東京大学医学部附属病院放射線科准教授は次のような議論をしています。 ■第373回食品安全委員会議事録より p.26 http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110325sfc 今は公衆被曝限度の1mSvを大幅に上げなさいと言っているわけです。このこと自体、この委員会で検討するべきことでないことは私は重々わかっているんですが、最終的にこういった議論をしなければいけない。そうでなければ生きていけない。緊急時でありますので、国民が今、平時と思っているかどうかはともかく、現実にはこれはどう見ても緊急時であります。 "この緊急時に被ばく限度を大幅に引き上げないと・・生きていけない"このような考え方で公衆被曝限度1mSv/年は引き上げられ、おおむね5mSv/年をめどとして暫定基準値が定められました。"そうでないと生きていけない"とは、汚染されていない、従来の基準に適合した安全な食品がなくなってしまう、ということです。それほどきびしい汚染の現実を国民には知らせずに、しかし、中川恵一氏は知っていたと思われます。 ですから、「暫定基準値に適合している食品は、健康への影響はないと一般的に評価され、安全性は確保されていましたが・・・(副読本)」とはとてもいえない状況で暫定基準値は定められました。 ■農林水産省のHP:農水産物の測定値公表(2014.6.) |
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