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学校の校庭
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■学校の線量をめぐって 上の表は、文科省のHPに掲載されているなかでは、最新に近いデータです。 このところ、主に経済的な観点から 毎時0.1μSvを上回る空間線量の場所でも、一日中そこにいるわけではないから、気にしなくても大丈夫という主張をよく聞くようになりました。数値が高いのは校庭や、はがして張り直すことのできないコンクリートの地面などです。そのようなところには一日の内、運動したり、遊んだりする数時間だけいるだけで、教室内などは0.1μSv/hぐらいの数値になっていますから、年間で被ばくする量は数mSvにとどまることでしょう。だから、それ以上に除染に費用をかける必要はない、という意見です。
しかし、この基準はまだ改変されてはいません。そして、福島原発事故前ならば、被ばくの危険性をみんなが共有して、この数値を守るためにみんなが努力したことでしょう。事故後でも、危険性が変わるわけではありません。ただ、事故によってあまりにも広範囲に、高線量の汚染が広まったために、経済的社会的な理由から、被ばくを受け入れながら生活せざるを得ない状況があります。ちなみに、チェルノブイリ原発事故の際には、年間1mSv以上の被ばく線量の地域は、「移住する権利ゾーン」として認められています。(1991年ベラルーシ)
参考:「ベラルーシにおける法的取り組みと影響研究の概要」 今後のこの国の社会を考える教訓とするならば、原子力発電はいったん重大事故が起こると、これほどまでに深刻な被害をもたらすということを、肝に銘じるべきです。 ■煽動? 福島などの、事故前に比べてあきらかに線量が高くなった地域で、安心して暮らしている人は少ないでしょう。学校では保護者をはじめ教職員が、線量を下げるために除染作業をくり返しています。そうやって、なんとか福島の地に踏みとどまっている方が大ぜいいらっしゃる。 そうした人たちに向かって、放射線の危険性を説くことは、不安をあおり余計な心配をさせるだけだからやめるべきだ、という主張も聞くことがあります。 わたしたちは根拠のないことを述べているわけではありません。福島にいる方々が、きちんと状況を理解し、自分たちの選択で福島で暮らすことを選ぶ、そうした状況をつくっていく必要があります。 ■除染現場 実際の学校の除染の現場はどうなっているでしょう。 校庭寄りの廊下には、水を入れたペットボトルがぎっしりと積み上げられていたり、 2012年までは、校庭にブルーシートを敷いて運動会をやっていたり。ほこり防止のためだそうです。 「除染」ではぎ取った線量の高い土を、校庭の真ん中に掘った穴の中に埋めておいたり、 ■■未完■■ |
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