p.13-2  福島県内の空間線量率 ↑前のページへもどる

「福島県内の空間線量率は事故後7年で大幅に低下しており、今では福島第一原子力発電所の直近以外は国内や海外の主要都市とほぼ同水準になっています。」と説明があり、「福島市の空間線量率の推移」の折れ線グラフと「現在の福島県内各地と世界の放射線の量の比較」という図が載せられています。福島市のデータには震災前の平常時0.04μ㏜/hが出ており、現在の値0.15μ㏜/hとの比較ができる、これだけはいい資料です。

 しかし、世界の放射線量の比較はいかにも恣意的な比較でしかありません。福島の放射線量値は高くないと言いたいだけのデータです。事故によってどれだけ人工放射能を余分に浴びることになるのかが大事です。住民の被ばく線量を少なくすることが行政の責任なのに全く逆を向いています。

 そもそも地表面から1mの高さの空間線量率だけではデータが足りません。子供たちの高さでどうかとか、風向きでどう変わるかや内部被ばくの危険性は全く考えられていません。少なくとも土壌汚染のデータは確認しておきたいですね。
*「みんなのデータサイト」の「放射性セシウム汚染 減衰推計100年マップ」参照

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