p.10-2   放射性物質の半減期
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 ここで大事なことは、放射性物質の"寿命"がどれくらいかということです。
 放射性物質の放射能を無視できるくらいになるまでには、半減期の10倍くらいの期間が必要だということをおさえる必要があります。

■物理的半減期・生物学的半減期・実効半減期
 副読本に書かれている放射性物質の半減期は、物理的半減期と呼ばれるものです。
 放射性物質が人間の体内に入った場合、その化学物質としての性質から、人体の新陳代謝の働きによって、一定期間後に体外へ排出されます。きの期間を生物学的半減期といいます。人体への影響を考えるとき、この2種類の半減期をあわせて考えたものが、実効半減期です。

放射性元素 物理的半減期 生物学的半減期 実効半減期
ラドン222 3.82日 20分 19.9分
ヨウ素131 8日 138日 7.56日
ストロンチウム90 29年 50年 18.3年
セシウム137 30年 70日 69.6日
ラジウム226 1600年 44年 42.8年
炭素14 5730年 40日 40日
プルトニウム239 2.4万年 200年 200年


 この3種の半減期の関係を表す数式は、右の通りです。

 ただし、これらの期間は放射性物質をただ一度だけ取り込んだ場合で、現在のように環境中が汚染されて、毎日放射性物質を継続的に取り込んでいる場合は、下のグラフのように放射性物質の蓄積の影響を考えなければなりません。




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