JCOA


   東海村JCO臨界事故(2)


■JCOでは、どんなことが起こったか

Q: どのくらいのウランで、そんな大きな事故になったの?

A: それが、この事故は、わずか1mgのウランの核分裂で起きたことなのよ、おどろくでしょう?
 1mgは1gの1000分の1、小さじ1杯が5gだから1mgはその5000分の1よ。(ちなみに100万kW級の原子力発電所では毎日、その200万〜300万倍のウランが核分裂しています。広島原爆はおよそ1kgですからその100万倍ということになります。)
 ウランが、ほんの少しでもいかに危険なものかわかるでしょう?

  Q: 亡くなった方はどんな放射線をあびたの? 治療はできなかったの?

A: 放射線はこのときは、主に中性子線で、中性子線はほとんどあらゆるものを通り抜け、人の体を突き抜けると、人体を作っている細胞を傷つけたり死なせたりするの。被ばくすると吐き気・下痢げり ・発熱・リンパ球の減少・放射線によるやけど・毛が抜ける・血が止まらないなどたくさんの症状が現れるそうよ。

 二人の方は致死量ちしりょう以上の放射線を浴びて、必死の治療のかいもなく12月と翌年の4月に亡くなったわ。放射線がいかに身体の細胞そのものをこわすか、身体がボロボロになっていくか、治療がいかに不可能かについては、次の本かビデオをみてね。本当にいたいたしい記録よ。

《つづく》 参考にするとよいもの
・「東海村臨界事故被曝治療83日間の記録」(岩波書店)
・「被曝治療83日間の記録」(NHK)
・「ザサクリファイス」(リンクあり)



   
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