核兵器と核実験@

●この章の内容

1:広島・長崎の原爆被爆者たち
2:世界の核実験
3:アメリカによる核実験(南太平洋)
4:アメリカ国内の核実験
5:第五福竜丸の被ばく
6:旧ソ連の核汚染
7:イギリス・フランスの核実験





   広島・長崎の原爆被爆者たち    


 米国がはじめて原子爆弾を爆発させたのは第二次世界大戦も終わりに近づいた1945年7月ニューメキシコ州アラモゴードでした。

 ナチスドイツが原爆をつくるかもしれないことをおそれた物理学者シラードが、1939年にアインシュタインの紹介 しょうかいでルーズベルト大統領に手紙を送り、原爆製造 せいぞうをすすめました。

 それから3年目にマンハッタン計画として知られる原爆製造秘密計画 ひみつけいかくがはじまったのです。ノーベル物理学賞受賞者 じゅしょうしゃをふくむ当時世界で最もすぐれた科学者をあつめ、ばく大な予算をかけてすすめられたこの計画によって3年間で原爆が完成しました。
 その威力はニューメキシコ州アラモゴードで試されました。(写真上)

 アメリカ軍部は原爆の威力 いりょくを人間社会でじっさいにためすため、当時アメリカが戦争をしていた日本の広島(1945年8月6日)長崎(1945年8月9日) をえらびました。広島・長崎で直接の被ばくにより死んだ人だけでも20万人以上といわれています。

 原爆の恐ろしさはその時の破壊力 はかいりょく( 写真右 )だけではありません。放射線に被ばくし、生きのこった人たちはその後ずっと体の調子が悪く、普通の生活をすることがむずかしくなりました。
 そして63年以上たった今でも被ばくが原因でガンをはじめ心臓病しんぞうびょう、感染症かんせんしょうなどでなくなる人が多くいます。
 また、自分の健康についてのなやみだけではなく、子供や孫に何か悪い影響がでないか、いつも不安をかかえながら、くらしています。

 みなさんは被ばく者の話を聞いたことがあるでしょうか? もしなければ図書館や広島の平和記念資料館にいって調べてみてください。たくさんの資料があります。



     とじる つぎへ →No.1: 2: 3: 4: 5: 6: 7: