原発現地G

1:原発ってどこにあるの?

■六ヶ所村■
2:核燃サイクル基地とは?
3:開発計画と村人のたたかい?
4:核燃計画と反対闘争
5:六ヶ所村のこれから


■上関原発■
6:上関原発ってどこにあるの?
  そこにどうして原発計画が?

7:問題点1、祝島の場合
8:問題点2、自然保護の立場から
 問題点3、地震と防災、そして軍事基地

9:問題点4、用地と漁業権の問題

   上関の場合 B


<問題点2, 自然保護の立場から>

Q  ほかにはどんな問題があるの?

A  原発を建てることによる自然破壊。建設予定地の四代、田ノ浦や祝島周辺は、昔のままに自然が残っているところなの。森から流れ出る栄養豊かなきれいな水が海の生き物を育んできたのね。

田ノ浦近辺の海中


 まず小型くじらのスナメリ、はやぶさ、天然記念物のカンムリウミスズメ、希少きしょうな貝のヤシマイシンなど。調査してみて初めて見つけた珍しい生き物もたくさんいるわ(写真下)。
 生態系が豊かで、絶滅ぜつめつが心配されているものも多く、「瀬戸内の最後の楽園」と言えるの。



【上左】スナメリ、 
【上右】こどもを連れたスナメリ
     長島南沖 2001.3. 

  【下左】カンムリウミスズメ、
  【下中】カンムリウミスズメの親子
  【下右】ヤシマイシン




本文中の写真は、「危機に瀕する長島の自然」長島の自然を守る会発行より、許可を得て掲載



Q  すごいね。そこに原発を建てたらどうなるの?

A 特にここは陸地が狭く、海を埋め立てて原発を建てるから、調査の段階のボーリングや、海の埋め立てですでに自然が破壊されるわ。

 さらに原発が動き出せば、周辺の海水より7度も高い温排水を、毎日大量に出すんですって。温排水は、いったん原子炉の中に取り込まれた海水が排出されるので、原子炉の内部に海草などが生えないように、たくさんの殺生物剤さつせいぶつざいがはいっているし、いっしょに出る放射能も心配だし。


Q  人間の都合で自然の生態系が乱されてしまうね。

A これについては、2010年3月に東京で「瀬戸内海の生物多様性保全せいぶつたようせいほぜんのための学会合同のシンポジウム」が開かれて、生態学会せいたいがっかいや鳥学会などから国や自治体、中国電力に対し、埋め立て工事を中止するよう意見書や要望書ようぼうしょが出されたわ。


<問題点3 地震と防災
   そして、軍事基地>


Q 原発はどこも似たような自然豊かな海辺に計画されてきたけれど、最近、大地震と大津波でとても危険な目にあったところがあるわね。あの福島第一原発がそうよね。ここは地震の危険はないの?

A よく気がついたわね。このホームページの中の「地震と原発」を参照してみてね。

 右の地図は、上関原発周辺の活断層かつだんそう の地図よ。この原発予定地周辺では、過去にもM6〜7以上の地震があったの。これからも震度6以上の地震が発生する危険性があるとのことよ。  上関原発は原子炉建物の一部が埋立地うめたてち の上にかかると言うけど、地震の震動は埋立地では大きくなる危険があるわ。



Q 地震で、原発に万が一のことが起こったら逃げる場所はあるの?

A それが問題なのよ。長島というところは、一本の橋でしか本州とつながっていないし、祝島の人など捨てられるようなもの。放射能を恐れて、誰も助けになんて来てくれないでしょ?

  それから、もう一つ、岩国という軍事基地に近くて、事故が多く、飛行機の墜落ついらくも心配なの。





   
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