原発現地H

1:原発ってどこにあるの?

■六ヶ所村■
2:核燃サイクル基地とは?
3:開発計画と村人のたたかい?
4:核燃計画と反対闘争
5:六ヶ所村のこれから


■上関原発■
6:上関原発ってどこにあるの?
  そこにどうして原発計画が?

7:問題点1、祝島の場合
8:問題点2、自然保護の立場から
 問題点3、地震と防災、そして軍事基地

9:問題点4、用地と漁業権の問題

   上関の場合 C


<問題点4、用地と漁業権ぎょぎょうけんの問題>

Q そんな状況で、土地は、もう中国電力に売ってしまったの?

A いや、炉心予定地など最も重要な土地が、まだなの。いくら札束さつたばをちらつかせてみても、命の問題のまえでは力にならないわ。

 これについて、次のような話があるのよ。神社の神主かんぬしが原発反対の立場から土地を売らなかったところ、本人が見たこともないニセの辞職願じしょくねがいが出されていたの。神主は突然、神社本庁ほんちょうからやめさせられ、新しい神主らが土地を売ることを決めてしまったそうよ。もちろん裁判に訴えているわ。


写真左:「中電さん、さようなら」より   写真:那須圭子
写真右:埋め立てブイ搬出阻止 090919 写真:溝田一成

Q ひどい話だね。海の方はどうなの?

A 漁業補償金ぎょぎょうほしょうきん のことね。上関には8つの漁業協同組合(漁協ぎょきょう )があって、今まで重要なことは全会一致ぜんかいいっち で決めてきたの。ところが祝島漁協が補償金を受け取ることに反対だったため、祝島漁協の意見を無視して、多数決で、補償金をもらうことに決議してしまったのよ。
 でも祝島だけは補償金受け取りをことわっているの。祝島は原発ができれば最も被害の大きい漁協で、「命の海は売らない」をつらぬいているわ。これも裁判中よ。


Q  裁判所が、正しい判断をしてくれるといいね。

  こうして考えてみると、人間の幸せな生活を保障するはずの電力の作り方をめぐって、各地で大切なものが犠牲にされているのがわかるね、

 六か所も上関も。すばららしい自然や地域で生きる人々の心のつながりなどーーー。それに加えて将来の子供や孫、未来の生き物全部にまで放射能汚染や自然破壊という迷惑めいわく がかかる。
 僕たちも考えていかなきゃならないな。

原発現地の人々 おわり


<参考資料>

1、写真集「中電さん、さようならー山口県祝島 原発とたたかう島の  記録」  那須なす 圭子著 創史社 2007年10月
2、「国策の行方―上関原発計画の20年」  朝日新聞山口支局編著  南方新社 2001年8月
3、「自然の権利」訴訟そしょうの訴状そじょう。
4、「公有水面埋め立て免許処分取り消し請求事件」の訴状概要。
5、 中電による「公有水面埋め立て免許願書」に対する祝島島民の意見集 2008年8月
6、日本弁護士連合会による上関原発建設計画意見書
7、「瀬戸内海の生物多様性保全のための三学会合同シンポジウム」の資料 2010年3月
8、朝日新聞、中国新聞など。
9、中国電力、祝島などのホームページ。
10、危機に瀕する長島の自然 長島の自然を守る会 2009年9月
11、 その他、各種パンフレットなど。
  以上




   
     もどる    はじめ とじる →No. 1: 2: 3: 4: 5: 6: 7: 8: 9: